林:意識的に20周年終わってから、話し方というか、そういう表現の仕方というか、アプローチの仕方を変えようと思ったんですか?

佐野:うん。僕は自分の表現の仕方を、この年にはこう、このプロジェクトの時にはこう、と使い分けることは出来ない。
でも気持ちが変わったことは確かだよね。
20周年アニバーサリーの時には、自分の作品の振り返りということに随分時間を費やした。
それを終わった今は、純粋に新しい物の創作に気持ちが向かえてる。
バンドのメンバーもそういう気持ちでいてくれて、20周年の時には、僕の昔の曲の演奏よりも早く新しい物を一緒に作りたいって思っていたに違いない、
うずうずしていたに違いない。
僕はそう思ってる。
だからそれが今回のレコーディングプロジェクトの、ドキュメントしてくれているけれども、そういう彼等の表情が爆発してるのが見えるはずだ。
それは素晴らしいことだ。だからこのリズムを僕は絶やしたくない、
そのまま持続させる、雪だるま式に転がして、リアルロックなアルバムを作りたいと思っている。

林:もう佐野さんの中に新しいアルバムの全体的なコンンセプトみたいなものは、、
、?

佐野:結構見え隠れするんだけども、正しく答えれば今の時点では明確なものはない。
たださっきお話した通り、灯台の光は見えてる。
その光がどっちの方に行くんだとガイドしてくれている。
だから僕は夜の航海をそっちに向かってホーボーキングバンドと一緒にゆっくりゆっくりと櫓を漕いでいる。
さっきも言ったけども、行き着いた所が、僕の行きたかった所だ。、、、、、、、、
、、、、、
僕の音楽の話なんてどうでもいいんだ、映像の話をするんじゃ?

林:ハッハッハッハッハッ!そうですよね。では最後にその今度の見え隠れしてるアルバムを映像で表現するならば?

佐野:あーそれ凄く難しいね、、、。
僕がもし30分なり60分なりフィルム代と制作費出すから映画作ってみろってことになったら、見てくれるだろう人達の最大公約数的なイメージを撮ろうとはしない、絶対に。
僕だけが感じていて、僕だけが知っていて、僕だけがコントロール出来るね、イメージを繋ぎ合わせる。 だからそうなると娯楽映画ではない。 かといって起承転結のあるお涙頂戴のドキュメントにもなりはしない。 凄くたぶんあっさりした、あっけらかんとしたものだと思う、あっさりとしたもの、、、、、。

                                   終わり 


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